アブラムシ包囲網

本ブログ記事は虫に関する内容が主となっており、虫の写真が多く出てきます。苦手な方は閲覧をお控えいただくことを推奨いたします。

いつもベルファームをご愛顧いただきありがとうございます。
アブラカタブラ。どうもベルファームの粟野(あわの)と申します。

連日続く真夏日、猛暑日。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

私といえばベルファームのオクラの圃場へ連日通い詰めていました。

何故か。

他の農産物の圃場よりも生態系の一部分を色濃く見ることができたからです。

最初はクサカゲロウを見たのが始まりでした。

クサカゲロウ

クサカゲロウ

歩く私を追い越して飛んでいく小さな緑色の物体。

最初はバッタかなと思っていましたが、葉の裏に止まったので見てみるとクサカゲロウでした。

写真はアブラムシを食べている様子です。

優曇華の花

優曇華の花

クサカゲロウの卵は、優曇華の花と呼ばれる別称があることでも有名ですよね。

ちなみに優曇華の花は仏教の話の中の想像上の花のことで、大変珍しいことの例えとしても使われる言葉です。

古来より日本では、クサカゲロウの卵を優曇華の花と捉えており、良いことか悪いことが起こる前兆とされてきたそうです。

先人の感受性の豊かさには脱帽です。

ミナミヒメヒラタアブ

ミナミヒメヒラタアブ

葉の中腹にとまっているのはミナミヒメヒラタアブです。

サイズはかなり小さく、触角がティアラっぽいところが私的チャームポイント。

ミナミヒメヒラタアブの幼虫

ミナミヒメヒラタアブの幼虫

手前にある明るいグリーンのインディカ米のようなものがミナミヒメヒラタアブの幼虫です。

じーっと観察していましたが特に動きはありませんでした。

ナミテントウの幼虫

ナミテントウの幼虫

このトゲトゲした強そうな虫はなんとナミテントウの幼虫です。

ここからどのように丸いフォルムに変化していくのか非常に気になりますね。

さて、3種類の虫を紹介しておりますが、むやみやたらに居た虫を出してきたわけではありません。

この3種類の虫にはある共通点があります。

それは・・・。

農産物に害をもたらすアブラムシを食べるということ。

確認していないだけで他にもアブラムシを食べる生物はいるかもしれません。

知らず知らずのうちにアブラムシ包囲網が形成されていたようです。

シオカラトンボ

シオカラトンボ

紹介した3種類の虫がアブラムシを食べる捕食者であると同時に被捕食者でもあります。

証拠に同じ場所ではシオカラトンボやクモを確認しました。

シオカラトンボやクモも鳥などのさらに大きな生物の捕食対象になると思われます。

私自身、今までは生物は種類があれど生物という大きい括りでしか見ていませんでしたが、何故その生物がそこに居るのかという意識を持って調べていくとものすごく腑に落ちましたし、食物連鎖や生態系、自然はうまいこと出来ているのだなと感動しました。

そして、そんな私に農場長はこう言うのです。

「早く仕事しなさい。」

ここにきてまさかの油売り包囲網。

皆さまも水分や塩分、休息、涼をしっかり取ってご無理のないように。

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